メキシコ SHGプルマ 豆とパッケージ

メキシコと聞いて、コーヒーをイメージする人はどれくらいいるでしょうか。私のようにサボテン、タコス、ギャング、マラカスなどが思い浮かんだ人のほうが多いのでは?
いったいメキシコではどんなコーヒーを作っているのでしょうか。
そして、「プルマ」にはどんな意味があるのでしょうか。

メキシコ:SHGプルマの特徴

メキシコのコーヒーのグレードは、コーヒー豆が栽培される場所の標高の高さで決まります。
それは、コーヒー豆を標高が高いところで栽培することで、昼夜の寒暖差が生まれ、その寒暖差によってコーヒーチェリーの実が引き締まり、味が凝縮された良質のコーヒー豆ができるからだそうです。
メキシコSHGプルマは、標高1,200~1,700mで栽培されていて、最高グレードのSHGを獲得しています。

プルマの意味は?

「プルマ」とはスペイン語で「羽」という意味があります。
このコーヒー豆が作られているイダルゴ地区では、白い雲が鳥の羽のように空に浮かんでいるように見えることから、「プルマ」と名前につけたそうです。名前を付けた人は、きっとロマンティックな人なんでしょう。ステキですよね。

農園の上に浮かぶ雲「プルマ」は、コーヒー豆を栽培するのに大事は役割を果たしています。
「プルマ」があることで、強い日差しからコーヒーの木を守り、そしてコーヒー栽培に適した環境を作っているのだそうです。

今回飲んだコーヒーの詳細

メキシコ プルマ 豆

・原産国:メキシコ
・地域:イダルゴ地区(エリア指定)
・標高:1,200~1,700m
・品種:ティピカ中心
・グレード:SHG
・精製方法:ウォッシュド
・焙煎:ハイロースト

コーヒーの味覚チャート

・香り:★★★☆☆
・酸味:★★★☆☆
・苦み:★★☆☆☆
・コク:★★★☆☆
・甘味:★★★☆☆

羽のような雲が強い日差しを遮断し、最適な環境
プルマとはスペイン語で「羽」の意味
あっさりしたバランスのよい味わい
ピーナッツのようなコク、キャラメルのような甘さ
(大阪箕面珈琲焙煎所による)

購入先:大阪箕面珈琲焙煎所
https://minoh-coffee.net/

メキシコ:SHGプルマの感想

豆を挽いたときの香りは、洋ナシのようなフルーティルな香りがします。甘く優しい香りがフワッと香ります。
飲んで最初に感じるのは、優しい甘味です。柔らかいコクもあって、酸味と苦みは控えめで、とてもバランスがよく、飲みやすいコーヒーです。
冷めたはじめてくると、甘味とコクが増してきますが、酸味と苦みは控えなままです。
個人的には、少し冷めたくらいが、甘味とコクが増しておいしいと思います。

フードペアリング

ザラメおかき★★☆☆☆

ザラメのおかき

今回はザラメおかきです。
以前、「ケニア・マサイAAとザラメおかき」「コロンビア・クレオパトラとザラメせんべい」に挑戦したところ、思った以上に相性がよかったので、どれくらいザラメのおかきやせんべいがコーヒーと相性がいいのか追及したくなり、いろんなコーヒーで試しているところです。
今回のメキシコSHGプルマとの相性は、残念ながらいまいちでした。コロンビア・クレオパトラとの相性が良かったので、間違いなく合うだろうと思っていたのですが、予想に反した結果でした。
極端な言い方をすると、おかきの味が勝ってしまって、コーヒーの持つ甘味やコクをかき消してしまっています。
しばらく時間がたってコーヒーを飲んでも、おかきの味が口の中に残っているのか、再びコーヒーの美味しい甘味やコクを感じることはできず、妙に酸味が目立って、バランスの悪いコーヒーになってしまいました。

ビスッケト★★★☆☆ 3.5

ロータス ビスコフ

今回のビスケットはロータス ビスコフです。
ほど良いカラメル風味の甘さとほのかなシナモンの香りが特徴のベルギーのビスケットです。

余談ですが、「Biscoff」はBiscuit for Coffee(コーヒーのためのビスケット)の略で、コーヒーはもちろん、紅茶のお供の定番のビスッケトです。

お互いに反発しあうことなく、問題なくメキシコSHGプルマと合っていました。無難な組み合わせですね。
今回は85℃で淹れたメキシコSHGプルマと合わせましたが、90℃のほうがもっと相性がいいように思います。

ファミマのスイーツ3種

ファミマ プリン シュークリーム エクレア

プリン★★☆☆☆

まあまあですね。コーヒーの酸味が強くなって、バランスの悪いコーヒーになってしまいました。
プリンは美味しいのですが、プリンの甘さがコーヒーと合ってないように思いました。このプリンには、マンデリンのような力強いコーヒーのほうが合うのかなと思います。
今度、マンデリンとプリンの相性を確かめたいと思います。

シュークリーム★★★☆☆

まずまずの相性です。ひと口目はどうかと思いましたが、食べ進めていくと、とくに相乗効果はありませんが、いい感じにコーヒーと合ってきました。

エクレア★★☆☆☆

想像していた相性の良さはなく、ちょっとガッカリしました。
プリンと同様、コーヒーの酸味が強くなり、バランスの悪いコーヒーになってしまいました。

フードペアリングのまとめ

今回は☆4つを獲得したスイーツは無しという結果になりました。
予想していない結果だったので本当に残念です。
☆3.5のビスケットや☆3のシュークリームが全然合わないわけではありませんが、ちょっと違うなって感じがありました。

もっともっといろんなスイーツと合わせたい気持ちはあるのですが、コーヒー豆にも限りがあるので、また機会があれば、他の組み合わせに挑戦したいと思います。

抽出温度による違い

90℃で淹れた場合

まず、優しい甘味を感じます。心地よい酸味と、ちょっぴりほろ苦さがあって、とてもバランスがいいです。
あっさりとした飲み口ですが、柔らかいコクも感じます。

85℃で淹れた場合

90℃と比べると、だいぶあっさりとした印象です。
甘味はありますが、苦みはかなり控えめです。酸味が強くなるかと思いましたが、90℃とあまり変わらないように感じました。
コクは控えめで、全体的に優しく、おとなしい印象です。個人的には、90℃で淹れたほうが好みです。

抽出温度による違いのまとめ

90℃では、メキシコSHGプルマをしっかりと味わうことができます。
あっさりと、優しく上品な味わいを楽しみたいときは、85℃で淹れるのがおすすめです。

メキシコ SHGプルマのまとめ

豆を挽いたときの甘く優しい香りで、メキシコ SHGプルマへの期待が膨らむコーヒーです。

「THEコーヒー」といった、苦みの強いコーヒーではなく、苦みは少なく、柔らかな酸味と甘み、そしてコクとのバランスが取れていて、とても飲みやすいコーヒーです。

コーヒーは苦いから飲まないという人には、ぜひ一度飲んでほしいコーヒーです。この味を知れば、コーヒーは苦いという思い込みを払拭してもらえるのではと思います。また、日本人が苦手な酸味も控えめなので、そういう点でもメキシコ SHGプルマは飲みやすいコーヒーだと思います。

サボテン、タコス、マラカスぐらいしかイメージできなかったメキシコでしたが、こんな優しい味の美味しいコーヒーを作っていたなんて驚きでした。これからも、いろんなメキシコのコーヒーを味わってみたいと思います。