ケニア・エンブ・シンバ AB トップ:「シンバ」にはアフリカらしい意味があるのをご存知ですか?

ケニアと聞いてまず多くの人が想像するのは、野生の動物がいるサバンナだと思います。真っ先にコーヒーを想像する人はよっぽどケニアのコーヒーが好きな人でしょう。
実は、ケニアでも美味しいコーヒー豆が栽培されています。それはどんなコーヒーで、そして「シンバ」には、どんな意味あるでしょうか。

ケニア・エンブ・シンバ AB トップの特徴

深煎り向けに開発されたスペシャリティコーヒー
ミルキーで滑らかな、カシスのような香味
後味しっかり、シュガー・ミルクとの相性〇
(大阪箕面珈琲焙煎所による)

コーヒー豆の詳細

・原産国 :ケニア
・地域  :エンブ
・生産者 :Gichugu (ギチュグ)Coffee Factoryに所属する生産者
・品種  :SL28・SL34
・グレード:AB(商品名にトップとあるので、ABの中でも選りすぐりということ)
・精製方法:ウォッシュド
・乾燥方法:アフリカンベッド
・焙煎  :フルシティ
・標高  :1,680m

コーヒーの味覚チャート

・ボディ:★★★★★★☆☆☆☆ (6)
・酸味 :★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2)
・苦み :★★★★★★☆☆☆☆ (6)
・コク :★★★★★★☆☆☆☆ (6)
・甘味 :★★★★☆☆☆☆☆☆ (4)

(大阪箕面珈琲焙煎所による)
購入先:大阪箕面珈琲焙煎所
https://minoh-coffee.net/

シンバとは

「シンバ」とは、アフリカの言葉で「ライオン」を意味するそうです。また、ディズニー映画の「ライオンキング」でも、国王であるライオンの息子に「シンバ」という名前が付けられます。百獣の王と言われるライオン(シンバ)の名を冠したコーヒーだということがわかると、急に威厳すら感じてしまうのは私だけでしょうか。まさに「シンバ」の名の通り、大自然あふれるアフリカ、ケニアの力強さを感じるコーヒーです。

ケニア・エンブ・シンバ AB トップの感想

深煎りということもあり、しっかりとした苦みがありますが、苦み、甘味、コクのバランスがよく、ただ苦いだけではない、しっかりとした力強さの中に奥深いリッチな味わいを楽しむことができます。余韻が長く、いつまでも豊かなをコクを感じることができます。この力強さはまさに、「シンバ(ライオン)」という名前がピッタリな味わいだと思います。(90℃で抽出した場合)

コーヒーの特徴のところで記載してる「カシスのような香味」が分からず、お店の人に聞くと、カシスの香りは豆を挽いたときに感じるということでした。さっそく豆を挽いたときの香りを嗅ぐと、確かに甘酸っぱいフルーティーな香りがしましたが、思った以上に濃厚に感じました。私にとって香りを何かに例えて表現するのは本当に難しく、この香りをカシスの香りと表現するのだと、忘れないようにしっかり記憶したいと思います。
そしてミルクとの相性は抜群に良かったです。カフェオレ好きの人はもちろん、普段はブラックで飲むという人も、後半でミルクを入れてまろやかな味わいを楽しむのもおすすめです。

抽出温度による味の違い

90℃で抽出

苦み、コク、甘味とがしっかりと抽出されていて重厚感があります。ミルクを入れるなら、どっしりとした90℃のコーヒーのほうがより相性がいいと感じました。

85℃で抽出

90℃のコーヒーと比べると、苦みがやわらぎ、コクや甘味、リッチな味わいはそのままに、どっしりとした味わいから、力強さはあるけれど飲みやすいコーヒーという印象です。スイーツと合わせるなら、85℃で抽出したほうが合わせやすいように思います。

こんなシチュエーションで飲みたい

・目覚めの一杯に。
・仕事で疲れたときの、気合の一杯。
・ホッとしたいときに、ミルクを入れて。
・登山で一息入れるとき。

ケニア・エンブ・シンバ AB トップとのフードペアリング

饅頭★★★☆☆3.0

お饅頭の甘さが、想像していたより思いのほかあっさりしていたので、ケニア・エンブ・シンバ AB トップの力強さに圧倒されたという感じですね。
相性としては悪くないですが、もう少しお饅頭の甘さがあったほうがより美味しくいただけたと思います。
(90℃で抽出したコーヒーと共に)

プリン★★☆☆☆1.5

商品名にもなっているようにプリンの口当たりはとても滑らかでしたが、残念ながら、この組み合わせはおすすめできませんね。
和三盆の甘さとコクが、ケニア・エンブ・シンバ AB トップの苦みとボディの強さにうまくマッチしませんでした。せっかく美味しいコーヒーのバランスが崩れてしまうという印象でした。
(90℃で抽出したコーヒーと共に)

羊羹★★★★☆4.5

こちらは、ヒロコーヒーの珈琲羊羹マンデリンです。白あんに、自家焙煎のインドネシアコーヒーを合わせ、コク深い苦みと白あんの甘さがベストマッチという羊羹です。(ヒロコーヒーによる)
このペアリングはとても良かったです。コーヒーはケニア産で、羊羹に使われているのはインドネシア産のコーヒーですが、羊羹に使われているインドネシアコーヒーのコク深い苦みは、ケニア・エンブ・シンバ AB トップの持つ苦みやコクと喧嘩することなく、羊羹の白あんの甘さがコーヒーの苦みを上手に受け止めていて、上手く調和していてとてもいいペアリングでした。
(90℃で抽出したコーヒーと共に)

ロールケーキ★★★☆☆3.5

こちらのロールケーキはヤマザキのロールちゃんのチョコクリームです。思ってたよりあっさりとした甘さで、生地もパサついてなくて食べやすかったです。2人で半分したのですが、1人で1本をペロリと食べれてしまうくらい軽いロールケーキです。

ペアリングのほうは、ロールちゃんがあっさりしているので、ケニア・エンブ・シンバ AB トップの力強さに押され気味ではありますが、お互いの味を損なうことなく、美味しいいただくことができました。口に残るクリームの甘さをケニア・エンブ・シンバ AB トップの苦みがスッキリさせてくれます。
(90℃で抽出したコーヒーと共に)

ケニア・エンブ・シンバ AB トップのまとめ

豆を挽いたときの甘い香りがとてもいい香りで、この香りだけでも楽しめるくらいいい香りです。
味わいは、力強いビター感はあるものの、ビター、ビターしておらず、全体のバランスが良く、とても飲みやすいコーヒーです。滑らかな口当たりと、余韻の長さも魅力的です。
ビターでストロング系のコーヒーが苦手な人も、一度はチャレンジしてほしいと思うコーヒーです。ミルクとの相性もバッチリなので、カフェオレ好きな人にもおすすめです。