ストロベリーの香りのするコーヒーはありますが、味わいまでもが「いちご」というコーヒーがあるのを知っていますか。いったいどんな方法で作られているのか、どんなスイーツと合うのかなど、今回はブラジルで作られている、ストロベリー感あふれるコーヒーを紹介します。
ブラジル キンディオ ワインイースト ストロベリーの特徴
大量生産ができず、希少性の高い豆
紅茶を味わうような感覚
生のストロベリーとワイン酵母で、嫌気性発酵させた豆
香り、味わいは、まさにストロベリー⁉
(大阪箕面珈琲焙煎所による)
コーヒー豆の詳細
・原産国:ブラジル
・農園:ハルディネス・デル・エデン農園
・品種:カスティージョ
・精製方法:ダブルワインイースト アナエロビック ハニー インフューズド(下記で簡単に説明)
・焙煎:シナモン
・グレード:エクセルソ
・乾燥方法:アフリカンベッド
・標高:1,800~2,000m
コーヒーの味覚チャート
・香り:★★★★★
・酸味:★★★☆☆
・苦み:★★☆☆☆
・コク:★★★☆☆
・甘味:★★★★★
(大阪箕面珈琲焙煎所による)
購入先:大阪箕面珈琲焙煎所
https://minoh-coffee.net/
ダブルワインイースト アナエロビック ハニー インフューズドとは
なんて長い名前なんでしょうか。こんな長い精製方法は初めて聞きました。いったいどんな精製方法なのか、店長さんが教えてくれました。
1.密閉容器に、果肉を付けたままのコーヒーチェリー、生のフルーツの果肉(今回は生のいちご)、ワイン酵母をいれ、アナエロビック製法(嫌気性発酵)で発酵させる。
2.コーヒーチェリーの果肉を除去した後、ミューシレージをを付けたまま、生のフルーツの果肉、ワイン酵母を加え、アナエロビック製法で、2回目の発酵をする。
3.アフリカンベッドで、コーヒーチェリーを果肉と一緒に乾燥させる。
・ワインイースト⇒ワイン酵母
・ダブル⇒2回発酵させるのでダブル
・アナエロビック⇒アナエロビック製法(嫌気性発酵)
・ハニー⇒ハニー製法(コーヒーチェリーの果肉だけを取り除き、ミューシレージは付けたままで、発酵させ、乾燥させる方法)
・インフューズド⇒インフューズドコーヒーのこと。コーヒーチェリー以外のものからフレーバーを移して作られたコーヒーのこと。
コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーの感想
まさに「いちご」です。香りも味もいちごって感じです。味も?って思われるしれませんが、コーヒーの苦みはないと言ってもいいくらい分かりません。「いちごフレーバーの紅茶だよ」って出されたら、もしかしたらわからないかも?ってくらい、コーヒー感はなく、紅茶のような味わいです。コーヒーを飲んでいるのに紅茶って、どういうことって感じですよね。
コーヒー豆を挽いたときの香りは、アポロチョコのような香りがします。チョコの部分の香りは、コーヒー豆を焙煎した香ばしい香りから来ているのではないかと思います。ドリップしたコーヒーの香りはイチゴジャムのようなあま~い香りがします。そしてコーヒーなのに、いちごの甘さを感じるから不思議です。どこまでも「いちご」です。全体としてはあっさりしている印象がありますが、甘さはしっかりとあります。しかし、その甘さはコーヒーの甘さではなく、ストロベリーの甘さなんですよね。不思議な感覚になるコーヒーです。
しっかりした甘味があるので、浅煎りコーヒーの酸味が苦手な人でも、興味があればチャレンジできると思います。
コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーは、美味しいコーヒーですが、コーヒーを飲みたいときには、普通のコーヒー感のあるコーヒーを選ぶのがいいと思います。
ブラジル キンディオ ワインイースト ストロベリーとのフードペアリング
マカロン あまおう苺&ショコラ
こちらはローソンのマカロン あまおう苺&ショコラです。
やっぱりストロベリー風味のコーヒーということで、苺テイストのスイーツと合わせてみました。
あまおう苺のマカロンは、絶妙な甘酸っぱさがいいですね。ショコラのほうは、しっかりとショコラの風味を感じることができて、あまおう苺よりも少し固めのマカロンの皮の外側がサクッとした食感で、ショコラクリームとのコントラストがいい感じのマカロンです
あまおう苺★★★☆☆3.0
あまおう苺のほうは、絶妙な甘酸っぱさは良かったのですが、コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーに対して、マカロンのクリームの甘味が強く、コーヒーの持ついちごの香りや味が感じにくくなってしまいました。自信をもって合わせたペアリングでしたが、期待した相性の良さとはいきませんでした。
ショコラ★★★☆☆3.8
ショコラのほうは、あまおう苺ほど甘さが強くないので、意外とショコラとの相性のほうが良かったです。
ショコラの風味とコロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーの香りと甘みがいい感じにマッチしていました。
桜餅★★☆☆☆2.5
春、今の季節、やっぱり食べておきたいのが「桜餅」ですよね。ピンク色つながりで合わせてみましたが、残念ながら、相性は★2.5という結果となりました。
桜餅の餡は、甘さは控えめなのですが、それでも、コロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーにとっては、甘さが強かったのか、コーヒーの酸味が強く感じられ、コロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーの全体のバランスが崩れ、ちょっと合わないかなって思いました。
プチケーキショコラ★★★★☆4.5
セブンイレブンのスイーツです。
プチケーキショコラは、チョコレートの風味豊かな口どけの良いフィナンシェ生地を食べやすいサイズに焼き上げたケーキだそうです。(セブンイレブン公式サイトより)
プチケーキショコラはしっとりとしていて、甘さは控えめですが、ショコラの風味はしっかり感じられます。アーモンドの風味も感じられます。プレーンのフィナンシェと違って、バターのコクはありませんが、あっさりとしていてパクパクいくつでも食べられる感じのスイーツです。
ショコラの風味がいちご感満載のコロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーとベストマッチでした。
プチケーキの甘さ控えめなところが、コーヒーのストロベリーの風味を邪魔せず、そのうえ、ショコラの風味がストロベリー風味とうまく重なり合っています。プレーンのフィナンシェだとバターの風味が強いので、コーヒーのいちごの風味を消してしまうのではと思うので、ショコラ風味で良かったと思います。また、オレンジもそうですが、ストロベリーもチョコレートとの相性がいいですよね。★4.5の相性の良さにつながったのも、そんなところもあるのかなと思いました。
ビスケット★★☆☆☆2.5
こちらは、グリコのSUNAO(スナオ)クリームサンド レモン&バニラです。
レモンの香りがふわっと香るとともに、爽やかな酸味がほど良くあるクリームが、サクッとしたビスケットサンドされていて、軽い口当たりのビスケットです。
残念ながら、コーヒーとの相性はあまりよくありませんでした。コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーのほど良い酸味が、ちょっと強い酸味に変わってしまい、いまひとつの食べ合わせでした。
ビスケット★★★★☆4.0
こちらのビスケットは、少し甘めのいちご風味のクリームとショコラのビスケットとのバランスがいいですね。いちご風味のクリームは、アポロチョコのいちごの部分とそっくりと言っていいくらいよく似ていると思いました。
コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーとの相性は、コーヒーの香りがアポロチョコの香りがにていることもあるからか、とても相性は良かったです。相乗効果のようなものはありませんが、すんなりとお互いを受け入れ合ってるという感じがしました。
フードペアリングのまとめ
コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーは、香り、甘味ともにストロベリー感満載で、いちごの甘味をしっかり感じますが、全体的にあっさりとしているので、甘さが強いスイーツや、味が濃いスイーツは合いにくいように思いました。
コロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーは、コーヒーというより、紅茶っぽいので、いちごフレーバーの紅茶に合わせる感覚で、スイーツを選ぶといいかもしれませんね。
コロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーのまとめ
コロンビア キンディオ ワインイースト ストロベリーは、「いちご!、いちご!、いちご!」といった感じのコーヒーです。
「こんなコーヒーもあるんだ」「変わったコーヒーを飲んでみたい」など、エンターテインメント感覚で、楽しめる人にはおすすめできますが、そうでない人は受け入れられないくらい、コーヒー感はないですね。
私は、もちろんコーヒー感があるコーヒーのほうが好きですが、「知りたいっ!」っていう好奇心が旺盛な性格なので、「そんなの邪道だ!」なんて言われるコーヒーも、チャンスがあれば飲まずにはいられません。
コロンビア ディオ ワインイースト ストロベリーは、私のように、好奇心旺盛な人向けのコーヒーで、コーヒーを普通に楽しみたい人には、わざわざおすすめするコーヒーではないのかと思います。
未知の味わいのコーヒーを体験したい人は、ぜひチャレンジしてほしい楽しいコーヒーです。