コーヒーのカッピング

「カッピング」ってどんなことをするか知っていますか?

カッピングをひと言で表すなら「コーヒーのテイスティング」です。
カッピングは、コーヒーの品質や味の良し悪しを判断するために、条件を同じにして評価する作業のことです。
カッピングは、業者が農家から豆を仕入れるときや、お店でお客さんにコーヒーを出す前に、適切に焙煎ができているかどうかを確認するときに行います。
それ以外にも、品評会のときなどにカッピングを行って、コーヒー豆のランク付けをします。

コーヒーの香りや風味を豊かに表現したい

「美味しい」「この香り好き」のようなことしか言えない自分を卒業したい。

コーヒーが好きなだけだから、カッピングなんて関係ないって思っていませんか?

「このコーヒーはオレンジのような柑橘系の香りがする」そんなセリフを言えたらいいなって思ったことはないですか?

そうなんです!
私は「フルーティな香りがする」とか、「ベリー系の甘みを感じる」とか、そんな風に自分が飲んだコーヒーを自分の言葉で、しかも豊かに表現したいのです。
それができたら、もっともっとコーヒーライフを存分に楽しめるのにって思っています。

そういうことで、今回のカッピングではコーヒーの香りや味の表現に代表される以下の3つの違いをしっかりと覚えたいと思います。

・「フルーティ」「華やかな酸味」
・「ナッツの香り」「チョコの甘み」
・「木や草のアーシーな香り」

飲み比べのコーヒーを選ぶ

カッピングに使ったコーヒーは、前回の飲み比べセットで飲んだ3種類です。
違いが分かりやすい以下のコーヒー豆を選びました。

1.インドネシア スマトラ

特徴:アーシーの渋みのある独特の香りが深みのあるある味わいを作り出しているマンデリン。

2.ブラジル プラナウト ナチュラル

特徴:ブラジル特有のナッツの焦げた香りとチョコの甘み。苦みと甘みのどっしりタイプ。

3.エチオピア グジ ゲイシャ ナチュラル

特徴:華やかな酸味と、フローラルな香りや甘味。

カッピングの手順

カッピングでは、4段階に分けて、香りや風味の特徴を客観的に評価していきます。

4段階のうち、1~3の段階では「香り」を、最後の4段階目で「香り、味、風味」をチェックします。

step1.

カップに挽いたコーヒー豆を入れ、粉の香りを確かめます。
この工程を「ドライ」と言います。

step2.

お湯を注いで4分待ちます。この4分間に、お湯を注いだときの香りを確かめます。この工程が「クラスト」です。

step3.

スプーンで浮いている粉を上下に3~4回かき混ぜて、撹拌することを「ブレイク」といい、ブレイクをしたあと、香りを確かめます。

step4.


いよいよ、コーヒーの風味や味をチェックします。

4.カップの上に浮いている粉や泡を丁寧に取り除き、スプーンですすって香りや味、風味を確かめます。

カッピングの手順とやり方は、YouTubeを参考にしました。

手順編
実践編

カッピングの結果

さすがに違いがハッキリしている豆を選んだので、それぞれの香りや風味の違いは明らかでした。

1.インドネシア スマトラ

ドライでは、ほのかな酸味。
クラストでは土っぽい香りがし、ブレイクではクラストのときに感じた香りに、さらに香ばしさがプラスされたといった感じです。
実際にコーヒーの味と風味を確認すると、全体の印象は、柔らかい苦みとドライの時とはまたタイプが違うほのかな酸味を感じました。
余韻は、苦みが残る感じです。
酸味の強さは、冷めてくるにつれて感じにくくなってきました。
質感は、舌に残る感じがあって、どっしり重めのタイプ。
かなり冷めてから香りを確認すると、火を消した後のタバコのような香りがしました。

2.ブラジル プラナウト ナチュラル

ドライでは柔らかい香ばしい香り。
クラストでは、ドライより香ばしさが増した香りです。
さらにブレイクでは香ばしさが増して、香ばしいを通り越して少し苦い香りも混ざっている感じがありました。
すすったときの印象は、ひと言でいうと、一般的なコーヒーをイメージしたときの印象です。
コーヒー特有の香ばしいさと苦みが特徴で、苦みもほどよい苦みです。
余韻は短く、いつまでも苦みが残るって感じではなかったです。
酸味に関しては、ほとんど感じられなかったです。
質感は、どっしりタイプ。

3.エチオピア グジ ゲイシャ ナチュラル

ドライでは強い酸味を感じ、クラストでは、さらに強い酸味を感じました。
でも、ブレイクでは、酸味が少し抑えられた感じで、高カカオチョコレートのような香りがありました。
味と風味については、全体として華やかな印象。
余韻は長めで、酸味が残る感じです。
酸味の強さは、3つの中で一番酸味が強いけれど、適度な心地よい酸味で、ほのかにほろ苦い苦みがありました。
質感は、あっさりタイプ。
かなり冷めてからですが、説明書きに書かれていたパインの香りを見つけることができました。

カッピングのまとめ

説明書きに書かれているフレーバーを探す

私は超初心者なので、できるのはざっくりとした表現です。なので、まずはコーヒーの説明書きに書かれているフレーバーを「どこにいるのかな?」と真剣にじっくりと探してみました。
そうしていると「あっ、パインの香りがいた!」っていう感じで、パインの香りをみつけることができました。
とにかく説明書きに書かれている表現を香りや味の中に探して、答え合わせするようにカッピングをしました。

香りの記憶を呼び起こす

今回カッピングをして思ったことは、これまで経験したいろんな「香りの記憶」をうまくたぐり寄せて、呼び起こすことが出来るかがポイントだと思いました。それを繰り返すことで、コーヒーの表現がどんどん身についていくんだろうなって思います。

発見するワクワク感

正直、「どこにそんな香りがあるんだろう?」思うことだらけですが、説明書きに書かれているフレーバーをみつけられたときは、宝探しでお宝をみつけたような達成感がありました。なので、宝探しをしているつもりで、わくわくしながら、楽しく、気長にコーヒーの表現を身につけていったらいいかなぁって思っています。
そうじゃないと、大好きなコーヒーライフが辛いものになってしまってはもともこもないので。
これからはコーヒーの表現以外にも、コーヒーの食べ合わせにも挑戦していきたいと思っています。