スペシャルティコーヒーの産地で有名なブラジルのセラード地区で、毎年、その年の1番のコーヒーを選ぶコンテストがブラジル カップ・オブ・プログレッシブ・セラードです。2022年にチャンピオン輝いたコーヒーの味わいとフードペアリングについて紹介します。
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードとは
スペシャルティコーヒーの産地で有名なブラジルのセラード地区で、毎年、その年の1番のコーヒー豆を選ぶコンテストがブラジル カップ・オブ・プログレッシブ・セラードです。2000年に「革新的なコーヒー」を作っていこうということでブラジル・セラード地区で設立された大会です。ナチュラル部門とウォッシュド部門に分かれて審査が行われ、それぞれのチャンピオンが選ばれます。予選では、149(ナチュラル部門)のコーヒー豆が出品され、その頂点、つまり、チャンピオンになったコーヒーは「カップ・オブ・プログレッシブ」としてオークションにかけられ、出荷されます。
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードの特徴
・2022年 セラード地区 優勝豆(ナチュラル部門)
・最高峰のブラジル豆
・ブラジルのバランスの良さに、気品さを感じるコーヒー
コーヒー豆の詳細
・原産国:ブラジル
・地域:セラード地区
・農園:パルミタル農園
・品種:カツアイ種
・生産者:ギル・セザール・デ・メーロ
・精製方法:ナチュラル
・焙煎:シティロースト
・グレード:No.2
・クロップ:2022年7月
・標高:1,100m
コーヒーの味覚チャート
・ボディ:★★★★★☆☆☆☆☆(5)
・酸味:★★☆☆☆☆☆☆☆☆(2)
・苦み:★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
・コク:★★★★★★★★☆☆(8)
・甘味:★★★★★★☆☆☆☆(6)
(大阪箕面珈琲焙煎所による)
購入先:大阪箕面珈琲焙煎所
https://minoh-coffee.net/
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードの感想
コーヒー豆を挽いたときの香りは、甘酸っぱいフルーティーな香りです。
コーヒーを飲んだときの1口目の印象は、とてもバランスがよく、焙煎はシティローストですが、ほとんど苦みはあまり感じません。
柔らかい甘味に適度なボディがあり、とても飲みやすいコーヒーです。
2口目は、甘味とコクをより感じます。ナチュラルらしい味わい深いコクです。アフターにキャラメル感があります。
トータル的に、とてもバランスがよく、そして飲みやすいコーヒーです。
コーヒー好きな人から、そうでもない人まで、誰でも美味しくいただけるコーヒーだと思います。
少し冷めてくると甘味とコクが増して、より味わい深いコーヒーになります。
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードとのフードペアリング
ビスケット★★☆☆☆2.5
こちらは、グリコのSUNAO(スナオ)クリームサンド レモン&バニラです。
レモンの香りがふわっと香るとともに、爽やかな酸味がほど良くあるクリームが、サクッとしたビスケットサンドされていて、軽い口当たりのビスケットです。
レモンクリームの酸味が、コーヒーと合ってない感じです。
コーヒーのバランスがとてもいいので、それを崩す要素が少しでもあると、コーヒーを飲んだときに違和感があります。
この組み合わせは、個人的にはあまりおすすめではないですね。
ビスケット★★★☆☆3.5
明治のリッチチョコレートサンド(ストロベリー)です。こちらのビスケットは、少し甘めのいちご風味のクリームとショコラのビスケットとのバランスがいいですね。いちご風味のクリームは、アポロチョコのいちごの部分とそっくりと言っていいくらいよく似ていると思いました。
このビスケットは香料が強いのが個人的には少し苦手なのですが、コーヒーを飲むと、香料の強さが和らぎ、食べやすくなりました。
肝心の相性ですが、コーヒーのバランスを崩すことなく、お互いにコーヒーもビスケットも美味しく味わうことができる食べ合わせだと思いますが、香料が強さがコーヒーの繊細な香りを邪魔してしまうことから、★3.5という評価になりました。
ブリュレ★★★★☆4.8
今回のブリュレは、とうもろこしのブリュレです。珍しいブリュレなので、あまり食べ合わせの参考にならなと思いましたが、せっかくペアリングしたので載せることにしました。
このブリュレは、糖度の高いとうもろこしを使っていて、実だけではなく、芯も一緒に牛乳に入れているため、しっかりととうもろこしの味も香りも抽出さていますが、味わいは優しいく、滑らかな舌触りのブリュレです。キビ糖の優しい甘味がとうもろこしとよく合っています。
コーヒーとの相性はとても良かったです。それほど期待していなかったのですが、コーヒーの優しい味わいととうもろこしの優しい味わい、コーヒーのまろやかコクとキビ糖の優しいコク、そしてコーヒーのアフターに感じるキャラメル感とブリュレの表面のキャラメリゼ、それらが相性の良さにつながったのだと思います。
オペラ★★★★☆4.0
オペラは、スポンジにはコーヒーシロップが染み込まされていて、サンドされているバタークリームにもコーヒーが使われているので、合わないはずはないと思い、ペアリングせしてみました。
相性は良かったのですが、オペラで使われているコーヒーと、ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードの優勝したコーヒーとは焙煎の度合いが違うのか、予想通りとはいきませんでした。
カップ・オブ・プログレッシブ・セラードのコーヒーはシティローストなので優しい味わいですが、オペラで使われているのは、たぶん深煎りのコーヒー豆ではないかと思います。オペラは濃厚な味わいのケーキなので、今回のような優しい味わいのコーヒーより、深煎りのコーヒーのほうがより相性が良かったのではと思います。
ビスケット★★★☆☆3.0
グリコのビスコ、焼きショコラです。サクッとした食感のビスケットに、優しい甘さのチョコクリームがサンドされています。
甘さ控えで、少しショコラのほろ苦さもあるので、子どもよりも大人の女性が好みそうな味わいです。
コーヒーとの相性は、可もなく不可もないといったところです。コーヒーのバランスを崩すことなく、美味しくいただくことができました。
ビスケット★★☆☆☆2.5
東ハトのキャラリッチ・濃厚キャラメルです。しっとり食感のビスケットです。サンドされているキャラメルクリームはねっとりとしていて、個人的には香料が強く感じました。キャラメルの甘味とコクが強めで、疲れたときに食べたくなるビスケットだと思います。
コーヒーとの相性は、キャラメルの甘味とコクが強いためか、優しい味わいのブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードの優勝したコーヒーを飲むと、最初に酸味を強く感じます。そしてせっかくのコーヒーの甘味やコクがあまり感じられず、逆にちょと嫌な苦みを感じました。
クラッカー★★★★☆4.3
ナビスコのリッツ・チョコサンドです。リッツは一度は食べたことがあるスナックだと思いますが、最近ではリッツ・チョコサンドという商品が売られています。サクッと食感の塩味が効いたクラッカーにサンドされたチョコクリームとのバランスが絶妙です。
コーヒーとの相性はとても良かったです。リッツ・チョコサンドは香料が強いということもなく、リッツ・チョコサンド自体とても食べやすく、クラッカーのしょっぱさとチョコクリームの甘味が、ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードの優勝したコーヒーの甘味とコクによく合っていました。これからブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードのチャンピオンコーヒーを飲む方には、おすすめの組み合わせです。
フードペアリングのまとめ
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードのチャンピオンコーヒーが優しい味わいで、とてもバランスのとれたコーヒーなので、糊料が強めのお菓子は相性があまり良くない印象でした。
優しい味のブリュレや、コーヒーを使ったオペラ、そしてチョコクリームやショコラ風味のビスケットなどが相性が良いように思いました。
ブラジル・カップ・オブ・プログレッシブ・セラードのまとめ
これといった特徴があるコーヒーではありませんが、チャンピオンコーヒーだけあって、コーヒーの全体のバランスがとてもいいです。そのため、とても飲みやすく、ホッとできるコーヒーです。特に、優しい甘味とコクが疲れを癒してくれます。
ガツンとしたコーヒーではないので、目覚めのコーヒーというよりは、ホッとひと息つきたいときや、読書や音楽を楽しむときのお供になど、癒しの時間に飲みたいコーヒーです。